塾長のウホっと一言

【2026年共通テスト直前対策】昨年の「新課程元年」分析から読み解く、今年の難化・易化予想と最終戦略

共通テスト本番が目前に迫ってきました。

受験生の皆さん、そしてサポートされている保護者の皆様、準備はいかがでしょうか。

2026年(令和8年度)の共通テストは、**「新課程入試・2年目」という極めて重要な節目の年となります。

受験業界には古くから「2年目のジンクス(2年目の揺り戻し)」**という言葉があります。制度が大きく変わった初年度は、混乱を避けるために平均点が調整(やや易化)され、その反動で2年目に難化する傾向がある、というものです。

今回は、新課程が導入された「昨年(2025年)」の出題傾向を詳細に振り返りながら、今年の各教科の予想、そして心構えについて、約5000字のボリュームで徹底解説します。

第1章:共通テスト全体のトレンドと「2年目のジンクス」

1. 昨年の振り返り:新課程元年の衝撃

昨年(2025年1月実施)は、教育課程の変更に伴い、共通テストが大きく姿を変えた年でした。

主な変更点は以下の通りでした。

• 国語: 試験時間が80分→90分へ延長。近代以降の文章に「実用的な文章(図表やグラフを含む)」が追加。

• 数学: 数学II・Bに「数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)」が組み込まれ、試験時間が70分に。

• 地歴公民: 「歴史総合」「地理総合」「公共」などの新科目が必須化。

• 情報: 新教科「情報I」の導入。

昨年の全体的な総括としては、**「新傾向への戸惑いはあったが、難易度は極端には跳ね上がらなかった」**というのが一般的な見方です。大学入試センター側が、初年度の混乱を避けるために、ある程度オーソドックスな問題を混ぜてバランスを取った形跡が見られました。

2. 今年の全体予想:警戒すべき「揺り戻し」

では、今年はどうなるか。

結論から言えば、**「全体的な難化」**を警戒すべきです。

過去のセンター試験から共通テストへの移行期(2021年→2022年)を思い出してください。初年度は平均点が高かったものの、2年目の「数学ショック」と呼ばれる歴史的な難化が起きました。

出題者側も1年目の結果データを踏まえ、「より思考力を問う」「より新課程らしい」問題へとブラッシュアップしてきます。特に、昨年平均点が高かった科目や、新設されたばかりの科目は要注意です。

第2章:英語(リーディング・リスニング)の分析と予想

【リーディング】

昨年の分析

昨年のリーディングは、語数増加の傾向が定着し、時間配分が最大の敵となりました。日常生活に関連したチラシやWebサイトの読み取りに加え、論説文では複数の文献を比較検討させる問題が出題されました。「精読」よりも「情報処理速度(スキャニング)」が求められる傾向は変わりません。平均点は例年並みか、やや高めで落ち着きました。

今年の予想:難化の可能性あり(語彙レベルの上昇)

形式は昨年を踏襲するでしょうが、**「語彙(単語)レベル」と「選択肢の抽象度」**が上がる可能性があります。

本文は読めても、選択肢の言い換え(パラフレーズ)が巧妙になり、正解を選びにくい問題が増えるでしょう。特に第5問、第6問の長文パートでは、単なる事実確認ではなく、著者の意図や論理展開を問う深い読解力が試されるはずです。

【リスニング】

昨年の分析

1回読みと2回読みの混在にも受験生は慣れてきました。しかし、読み上げスピードはナチュラルスピードに近く、非ネイティブのアクセント(イギリス英語やアジア圏の英語など)が含まれる傾向も継続しています。図表と音声を結びつける処理能力が問われました。

今年の予想:情報の「取捨選択」がカギ

昨年同様の難易度が予想されますが、音声情報の中に「ひっかけ(不要な情報)」が増える可能性があります。聞こえてきた単語に飛びつくのではなく、文脈全体を理解していないと解けない問題が増加するでしょう。

第3章:数学(I・A / II・B・C)の分析と予想

【数学I・A】

昨年の分析

データの分析や整数の性質(選択問題から消えた部分への対応)など、新課程特有の配置転換がありましたが、問題自体の難易度は標準的でした。かつてのような超難問による「数学ショック」は起きず、努力が報われやすいセットでした。

今年の予想:微難化(文章量の増加)

昨年が穏やかだった分、今年は「日常生活の事象を数式に落とし込む」プロセスの文章量が長くなる可能性があります。計算力だけでなく、**「問題文の読解力」**が数学でも問われます。特に「データの分析」は、より複雑な散布図や箱ひげ図の読み取りが出題されるかもしれません。

【数学II・B・C】

昨年の分析

新課程で最も負担が増えた科目です。「ベクトル」「平面上の曲線と複素数平面」が数学Cとして合流し、選択問題の幅が広がりました。昨年は、この新形式への移行初年度ということもあり、各単元の典型的な問題が多く、極端な難問は避けられていました。

今年の予想:難化警戒レベル「高」

ここが今年の一番の山場かもしれません。

2年目となり、出題者側も**「数学C」の融合問題**や、より深い理解を問う問題を出してくる可能性があります。特に複素数平面やベクトルにおいて、計算量が膨大な問題が出題され、70分という試験時間が非常にタイトになることが予想されます。解ける問題から確実に解く「選球眼」が命取りになります。

第4章:国語(現代文・古文・漢文)の分析と予想

昨年の分析

90分への時間延長に伴い、第3問として新設された「実用的な文章」が話題となりました。レポート、規約、グラフなどを読み解く問題ですが、難易度自体はそこまで高くありませんでした。しかし、問題数が増えたことによるタイムマネジメントの失敗が多くの受験生に見られました。

今年の予想:新傾向問題の「深化」

昨年の「実用的な文章」は、比較的素直な問題でしたが、今年は**「複数の資料間の矛盾点や相違点」**を指摘させるような、より高度な論理的思考を問う問題に進化する可能性があります。

現代文(論理的な文章・文学的な文章)については、昨年並みの難易度が予想されますが、古文・漢文においては、基礎知識を前提とした上で「内容解釈」を深く問う傾向が強まるでしょう。

第5章:理科・地歴公民の分析と予想

【理科(物理・化学・生物・地学)】

理科に関しては、科目間の平均点調整が常に行われていますが、全体的なトレンドとして**「探究活動」を意識した出題が増えています。「実験の仮説→検証→考察」というプロセスを問う問題です。

今年は特に、教科書知識の暗記だけでは太刀打ちできない、「初見の実験データ」**をその場で読み解く思考力重視の問題が増えるでしょう。

【地歴公民(歴史総合・公共など)】

新設された「歴史総合」「地理総合」「公共」。昨年は、これらの新科目の導入編として、比較的基礎的な知識や、資料読み取り重視の問題が出ました。

今年は、これらの「総合」科目と、探究科目(日本史探究、世界史探究など)との関連性を問う複合問題が増える可能性があります。単なる用語暗記ではなく、「なぜそうなったか(背景)」と「現代社会へのつながり」を意識する必要があります。

第6章:最大の懸念点「情報I」の2年目

昨年の分析

新設科目として注目された「情報I」。蓋を開けてみれば、プログラミングやデータ活用の問題は出たものの、基本的な論理的思考があれば解ける問題が多く、平均点は想定よりも高くなりました。「対策していれば高得点が取れるボーナス科目」となった受験生も多かったはずです。

今年の予想:最大の難化候補

ここが最も危険です。

初年度が易しかった科目は、2年目に一気に難化するのが定石です。

• プログラミング: コードの行数が増え、複雑なアルゴリズム(ソートや探索の応用)の穴埋めが出る。

• データ分析: 単なる平均・分散の計算だけでなく、回帰分析や相関係数の意味を深く問う問題が出る。

• 情報デザイン・ネットワーク: 具体的な通信プロトコルやセキュリティに関する詳細な知識問題が出る。

昨年と同じ感覚で挑むと、痛い目を見る可能性が高いです。「情報Iで点を稼ぐ」という戦略は維持しつつも、時間がかかることを覚悟し、慎重に取り組む必要があります。

第7章:直前1週間のメンタル戦略と過ごし方

ここまで難化の可能性について触れてきましたが、恐れる必要はありません。なぜなら、**「難化する時は、全員にとって難しい」**からです。

共通テストは、満点を取る試験ではありません。

難化した時に最もやってはいけないことは、試験中に「どうしよう、解けない」とパニックになり、解けるはずの問題まで落としてしまうことです。

1. 「平均点は下がるもの」と割り切る

もし試験中に「うわ、今年の数学、全然分からない…」と思ったら、心の中でこうつぶやいてください。

「よし、来たな、難化。周りも全員真っ青になっているはずだ。ここで耐えれば勝ちだ」

このマインドセット一つで、得点率は大きく変わります。

2. 新しいことに手を出さない

今から新しい参考書を買ったり、難問に挑戦したりするのはNGです。

今まで使い込んだテキスト、模試の復習、そして過去問(試行調査含む)。これらを「メンテナンス」する感覚で繰り返してください。

3. 体調管理こそが最強の対策

当日のパフォーマンスを左右するのは、直前の詰め込み知識ではなく、脳のコンディションです。睡眠時間を削ることは、自ら点数を捨てに行くようなものです。朝型の生活リズムを整え、万全の状態で当日を迎えてください。

最後に:受験生の皆さんへ

2026年の共通テストは、新課程2年目という難しいタイミングでの実施となります。

しかし、条件は全員同じです。

「易化」「難化」といった予想はあくまで予想に過ぎません。大切なのは、目の前の問題に対して、これまで培ってきた力を冷静に出し切ることです。

どんなに難しい問題が出ても、6割〜7割は「基礎問題」で構成されています。

難問に目を奪われず、取れる問題を確実に取る。その積み重ねが、皆さんの志望校合格への切符となります。

皆さんの健闘を、心よりお祈りしています。

桜咲く春を迎えるために、あと少し、走り抜けましょう!

まずは体調第一で!

頑張れ、受験生!

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